メトロポリタン・オペラ 3/1~3/7

三月に入り、あちこちで色とりどりのお花が咲き始めて、いよいよ春本番を迎えましたが、千葉県の新規感染者数は一向に減る気配がありません。この週末に予定されている自粛解除は実現するのでしょうか。なにかと不安がつきない毎日ですが皆さまお元気でお過ごしでしょうか。


さて、今週のメトロポリタン・オペラは実力者揃いの女性歌手がテーマです。


3/1 ドン・パスクワーレ

3/2 ファルスタッフ

3/3 ヴァルキューレ

3/4 魔笛

3/5 ピーター・グライムス

3/6 ルサルカ

3/7 運命の力


どの作品もこれまで紹介したものばかりですが、特にお薦めは「魔笛」と「運命の力」。


「魔笛」は演出家によってさまざまな舞台が展開される興味の尽きない作品ですが、今回上演されるものはブロードウェイの演出家によるもので、舞台いっぱいに繰り広げられるカラフルでメルヘンチックな動物や衣装がとても魅力的。タミーノのお顔は歌舞伎の隈取のよう。マルクス・ウェルバ扮するパパゲーノは歌も上手ですが演技がコミカル俳優のよう。モーツァルトの音楽がこれ以上ないほど生き生きとする舞台です。


3/7の「運命の力」は何といってもレオンタイン・プライスの歌唱力が圧巻。ヴェルディはこういう声を望んでいたのだと思わせる歌いぶり。対立する兄と恋人役のレオ・ヌッチとジュゼッペ・ジャコミーニの鬼気迫るぶつかり合いには鳥肌が立ちます。随所で敬虔で宗教的な音楽が流れ、人間の激しい感情との大きなコントラストを作り上げています。


Direttrice 

魔笛