メトロポリタン・オペラ 4/19~4/25

今週のテーマは「Moral Authority」。「正義は勝つ」とか「道徳の権化」といった意味でしょうか。英語に強くないので適切な訳が思い浮かびません。ラインナップを見ると、正しいと信じた道を堂々と進む人達のお話が並んでいます。


4/19 ローエングリーン

4/20 皇帝ティートの慈悲

4/21 西部の娘

4/22 シモン・ボッカネグラ

4/23 サティヤーグラハ

4/24 フィデリオ

4/25 カルメル会修道女の対話


4/19の「ローエングリーン」はワーグナー作曲の楽劇ですが、エルザとローエングリーンの結婚式の場面で流れるのが有名な結婚行進曲です。エルザの弟が魔法によって白鳥に姿を変えられているのですが、その白鳥に乗ってローエングリーンが登場する場面は大変幻想的で美しく、ワーグナーに入れ込んでパトロンとなっていたバイエルン王ルードヴィヒ二世が建てたノイ・シュヴァンシュタインの城内には、この場面を再現した洞窟が作られています。ローエングリーンを歌っているペーター・ホフマンは超イケメンです。


4/22の「シモン・ボッカネグラ」はイタリアのジェノヴァが舞台の政争や愛憎が渦巻くシリアスなドラマ。ボッカネグラ役がシェリル・ミルンズで楽しみです。娘のアメリア役がアンナ・トモワ・シントウで、こちらも期待できます。


4/23の「サティヤーグラハ」はインドのマハトマ・ガンジーの話。


4/24の「フィデリオ」はベートーヴェンの唯一のオペラ。囚われた夫を救うために男装をしてフィデリオと名乗り、牢番の新人として忍び込む妻レオノーレ。フィデリオがあまりにも凛々しくて格好良く、仕事にも誠実なため、看守長とその娘に気に入られ、娘婿にという話にまで発展してしまうのですが、紆余曲折あり、最後は無事に夫を救い出して妻の鑑とたたえられるという、今週のテーマはこのオペラのためにあるのではないかと思わせる作品です。看守長がルネ・パーペで注目。


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